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肩関節の運動連鎖とは?

肩関節は、人体の中でも最も可動域が広い関節ですが、その分不安定であり、適切な運動連鎖(キネティックチェーン)が機能しないと痛みや障害につながります。肩関節の運動には、肩甲骨や鎖骨、胸郭、脊柱などの周辺組織が密接に関わっており、それぞれの動きが連動することでスムーズな動作が可能になります。今回は、肩関節の運動連鎖と周辺組織の役割について解説します。

肩関節の運動連鎖とは?

肩関節の運動連鎖とは、肩関節(肩甲上腕関節)の動きが、肩甲骨・鎖骨・胸郭・脊柱・骨盤などの他の部位と連動して動くことを指します。例えば、腕を挙げる際には肩甲骨の適切な動きが不可欠であり、これが制限されると肩関節に過度な負担がかかり、痛みの原因になります。

肩関節の運動連鎖を理解する上で重要なポイントは以下の3つです。

1. 肩甲上腕リズム(Scapulohumeral Rhythm)

上肢を挙上する際、肩甲骨と上腕骨は約 1:2 の割合 で動きます。つまり、腕を180°挙げる場合、肩甲上腕関節が約120°動き、肩甲骨が約60°動くという関係性があります。肩甲骨の動きが制限されると、肩関節単独で過剰な動きをしなければならず、腱板損傷やインピンジメント症候群の原因となります。

2. 鎖骨の動き

肩関節の運動には鎖骨の動きも重要です。特に上肢を挙上する際、鎖骨は挙上・後方回旋しながら適切なポジションを確保します。鎖骨の動きが制限されると、肩甲骨の動きも悪くなり、肩関節の可動域に影響を与えます。

3. 胸郭・脊柱との関係

肩甲骨は胸郭の上に乗っているため、胸郭や脊柱の動きが制限されると、肩甲骨の可動性も低下します。例えば、猫背姿勢では肩甲骨が前傾し、上方回旋の動きが制限されるため、肩関節のスムーズな挙上が難しくなります。これが長期化すると、五十肩や腱板損傷のリスクが高まります。

肩関節の運動連鎖の乱れによる影響

肩関節の運動連鎖が乱れると、次のような問題が発生します。

• インピンジメント症候群:肩甲骨の動きが制限されることで、腱板や滑液包が肩峰に挟まれて炎症を起こす。

• 投球障害肩:肩甲骨や体幹の動きが悪いと、肩関節単独で過度な負担がかかり、痛みや炎症を引き起こす。

• 肩関節周囲炎(五十肩):肩甲骨の可動性低下により、肩関節の動きが制限され、拘縮が進行する。

運動連鎖を改善するためのアプローチ

肩関節の運動連鎖を改善するためには、以下のポイントを意識したトレーニングやストレッチが有効です。

1. 肩甲骨の可動性向上

• 肩甲骨の上方回旋ストレッチ(壁に手をつけて腕を上げる)

• 前鋸筋の活性化エクササイズ(壁押しプッシュアップ)

2. 胸郭・脊柱の柔軟性向上

• 胸椎伸展ストレッチ(フォームローラーを使ったストレッチ)

• 肩甲骨内転エクササイズ(セラバンドを使ったローイング運動)

3. 体幹と肩の連動トレーニング

• ロータリースタビリティトレーニング(四つ這いでの対側手足の挙上)

• ダイナミックスタビライゼーション(バランスボールを使った不安定環境での肩トレーニング)

まとめ

肩関節の運動は、肩甲骨や鎖骨、胸郭、脊柱など多くの組織と連動して動いています。適切な運動連鎖が機能しないと、肩関節に過度な負担がかかり、痛みや障害につながる可能性があります。日常生活やスポーツの中で肩関節の動きに違和感を感じる場合は、肩甲骨や胸郭の柔軟性、体幹の安定性にも目を向けたケアを行うことが重要です。

 

 

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